弱さを見せられる環境に居られる幸せ
弱さを見せることが苦手だった。
弱さを見せたら必ず誰かがつけ込んでくると思っていた。
おそらく学生時代のいじるという風潮がその先入観を作ったのだろう。
欠点がある人のことをいじることで笑いにする。それが当たり前の環境で青春時代を過ごしてきた。
だからこそ、弱みを見せれば笑いにされるとビクビクしていたのかもしれない。
その感覚がつい最近まで抜けなかった。
ただ最近その感覚がなくなった。
何がきっかけかはわかないが、自分の弱さを出すことが怖くなくなった。
むしろ積極的に出すようにしている。
自分の弱さを見せることでへりくだると言ったネガティヴな理由から来るものではない。
むしろ自分の弱さや今抱えている悩みを素直に話すことによって、建設的な議論をしたり、有益なアドバイスをもらったりするポジティヴな理由によるものだ。
社会に出て数年経つがまだまだ若造だ。
そんな自分の頭では、解決できない問題にたくさんぶちあたってきた。
今まではそれを自分の力だけで解決しようとしていたので、
もし解決できなさそうな時には、その問題を無視することで自分自身から逃げていた。
結局自分の弱みを見せないことで、自分が停滞していた。
今は自分自身から逃げることはなくなった。
自分の弱さを見せてもいいから、前に進みたいと思う。
そう思えるようになったのも弱さを見せても、それを批判せず受け入れてくれるような環境があったからだ。
もし、弱さを受け入れてくれるような環境でなければ、今でもなお弱さを隠し続けていたのだと思う。
弱さを受け入れて、それに真摯に向き合ってくれる環境。そういう中で仕事ができることに本当に感謝している。
環境が人を変えてくれるというのはよく聞くが、まさに環境によって自分が変わることができたと思う。
自分の弱さを見せられるようになることで、人間関係もより円滑になった。
自分から曝け出すことで、相手も心を許してくれるようになった。
弱みを見せ合い、共通の課題を発見した上で、そこから建設的な会話をすることによって信頼関係を作れるようになった。
次のハードルはそれを認めた上で、自分が前に進むためにどれだけ行動に移すことができるかどうかだ。
弱さを見せられるまで10年くらいかかった。不器用な生き方かもしれないけど、また次のハードルを超えられるように、自分に向き合っていきたい。